評価:☆
個人的には期待外れで、映画レビューも星2.4と低調(24年3月30日時点)なのも納得できるのですが、2週間で観客動員119万人、興行収入15億円は突破と、映画はヒットしているようです。公開から2週間連続で興収1位で、個人的にはあまり興収は気にしないのですが、これだけ、評判が悪いのに興収が伸びるという、なんとも珍しい現象が起きていて、少し話題になっております。主演が間宮祥太郎、川栄李奈、佐藤二朗で、長澤まさみとか佐藤健とかに比べると、役者で興収が上がるような配役ではないので、さらに謎の現象となっています。
僕が観たのは夜の19時くらいの遅い時間帯でしたが、小学生くらいの子連れの方が多かったので、小学生に人気があるのでしょうか。
本作はyoutubeで1500万回再生された動画とその小説が原案となっております。小説は30万部だそうです。そのあたりがこの奇妙な現象の原因なのかもしれません。僕は映画を観る前に動画を観ました。小説は読んでいませんが、続編なども出ていて、先日、丸善に寄ることがあって、書籍ランキングでも2、3作入っていました。
動画の内容ですが、動画配信者の雨穴さんの知り合いが購入しようとした家の間取りが少し気になるので相談を受けます。そこで栗原という建築士に相談するのですが、この栗原を交えて推理を展開するという内容です。これが引き込まれるところがあって、なかなか面白いです。
動画では、間取りから色々な推理をする不動産ミステリーといった内容です。小説も同じような内容のようです。映画の方は導入部分では不動産ミステリーですが、さすがにこれだけでは映画一本にならないからか、金田一のような村ミステリーへと大きく舵をとり、どちらかというと村ミステリーの映画になっております。これが面白ければ良いんですが、デキがあまりにも悪いので、世の中から酷評されているのです。
3月は大学の新入生とか新入社員とかが一人暮らしを始める時期なので、「不動産ミステリー」というジャンルがあっても良さそうですが、本作で「不動産ミステリー」を確立するのは難しそうです。幸運にもヒットしたので、続編に期待したいところです。