映画・書籍・美術– category –
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【映画批評】『関心領域』恐怖や絶望というより違和感がつきまとい、やがて慣れてしまう映画だが、無関心にも色んなパターンがあるようだ。
評価:☆☆☆☆ 本作はアカデミー賞2冠(国際長編映画賞・音響賞)を受賞やカンヌ映画祭でのグランプリをはじめ、各国で数多くの賞を受賞して、評価の高い映画なのですが、個人的には、長編映画としては「perfect days」の方が良く、映像としては、「ゴジラ... -
【映画批評】『湖の女たち』旧満州ではなく、介護士=S、刑事=Mの攻守逆転の変態プレイくらいの展開があっても良かったかもしれない。
評価:☆☆ 本作は原作が今や大御所の吉田修一さんで、個人的に「湖」という舞台設定が好きなので、期待して観に行ったのですが、だいぶ期待外れでした。この映画は舞台が西湖という架空の湖のほとりに建つ介護施設が舞台で、100歳の老人の人工呼吸器が止... -
【映画批評】『猿の惑星/キングダム』猿は言葉を覚えても、300年では大した進化はしないのかもしれない。
評価:☆☆ 猿の惑星というと、古くは1968年の傑作SF映画ですが、今回の作品は2000年代の新シリーズの3部作の続編の位置付けのようです。僕は旧シリーズは小学生の頃に観た記憶があり、新シリーズは最初の作品は観たものの、あまり記憶に残っておりません... -
【映画批評】『オーメン ザ・ファースト』出産も直視するとホラーになるのかもしれない。名作ホラー映画の前日譚としては秀作。
https://youtu.be/AXkkj2L9r5A 評価:☆☆☆ 70年代の名作ホラー映画『オーメン』(1976)のダミアンの誕生秘話を映画化した本作『オーメン ザ・ファースト』なのですが、名作ホラーの誕生秘話には、だいたいガッカリすることが多いのは僕だけはないはずで... -
【映画批評】『オッペンハイマー』一級品の映像で3時間飽きなかったが、広島・長崎の惨禍に目を背けているため、オッペンハイマーの核心へ近づけたかは疑問が残る。
評価:☆☆☆☆ https://youtu.be/Uoctuzt2IfU?si=G7bJ6MaXbt9YaUNx アメリカでは昨年の7月に公開されていて、日本公開は遅れに遅れて、アカデミー賞の作品賞受賞の後の24年3月になったのですが、色々な理由があったのだろうと思います。まず、昨年、映画... -
【映画批評】『変な家』映画としては低評価だったが、「不動産ミステリー」の続編に期待をしたい。
評価:☆ 個人的には期待外れで、映画レビューも星2.4と低調(24年3月30日時点)なのも納得できるのですが、2週間で観客動員119万人、興行収入15億円は突破と、映画はヒットしているようです。公開から2週間連続で興収1位で、個人的にはあまり興収は気に... -
【映画批評】『52ヘルツのクジラたち』は現在社会の問題のてんこ盛りだが、加害者である虐待をする母親や金持ちのバカ息子もクジラなんだろう。
評価:☆☆ 本屋大賞を受賞しているので、期待していたのですが、介護、児童虐待からLGBTなど、現在の問題をてんこ盛りで、出てこないモノを探す方が難しいかもしれません。いくらなんでも、盛り込みすぎじゃないかと思いました。それから、金持ち=悪、マ... -
【映画批評】『PERFECT DAYS』の主人公の平山には、吉良吉影とレオンに通じるところがあるようだ。
評価:☆☆☆☆ 見覚えがあるなと思って観ていましたが、うちの隣の家でビックリしました。・・・というのは真っ赤な嘘ですが、主人公の平山(役所広司)が住んでいるアパートはわりと東京らしい風景の一つです。東京の下町で育った者には、どちらかというと懐... -
【映画批評】『落下の解剖学』2023年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作の本作はミステリーなのか?
評価:☆☆☆☆ この間、『ある閉ざされた雪の山荘で』を観たばかりだが、また、雪山の山荘の殺人事件(?)が起きてしまったようだ。2作連続で雪山の山荘を舞台にした映画を映画館で観ることになってしまいました。何かの前兆であったら、良いことの前兆であ... -
【美術館】中平卓馬 火―氾濫 東京国立近代美術館 2024.2.6–4.7
今日は天皇誕生日の祝日でしたので、皇居近くの東京国立近代美術館で開催している「中平卓馬 火―氾濫」展に行ってきました。今日は3連休の初日でしたが、あいにくの雨模様で、真冬並の寒さだったせいか、だいぶ空いていました。中平卓馬は海外で人気が...
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